多様性と愛ーボヘミアンラプソディ

先日封切りになった“ボヘミアンラプソディー”を観にいって来ました。

Queenは少し上の世代だったので、自ら選んで聞いたというよりはCM使用曲やスキャンダルを聞きかじった程度。
13年以上前“We Will Rock You”というミュージカルを観たけれど、当時の彼にプレゼントしてもらったロンドン旅行でたまたま選んだだけでした。

それがこの映画は、本当に面白かった!
前のめりで楽しんだあっという間の2時間。
劇中に紹介されるQueenの曲もファッションもパフォーマンスも今観ても新しく驚き!!!

AIDSが原因の肺炎で亡くなったフレディ・マーキュリー氏のスキャンダルや悲劇中心でなく、音楽やパフォーマンス、彼のルーツや宗教背景、音楽活動での葛藤がドキュメンタリータッチで描かれていました。

ファッション、音楽、私生活すべてにDiversityの先駆けであったフレディ・マーキュリー氏のバックグランドを知りたくなって、ルーツを調べてみました。

フレディ・マーキュリー氏はタンザニアのザンジバルシティ生まれ。

インドのムンバイ育ちで血はペルシャ系インド人。15歳でイギリスに渡るまで、ボリウッド音楽のパフォーマンスにも影響を受けていたそう。

地域で言えば東アフリカ(生まれたタンザニア)、南アジア(育ったインド)、西アジア&中東(ルーツであるペルシャ)、そしてヨーロッパ(英国)

クラシックやオペラをロックに融合するという着目眼もセンスも、こんな彼の多様なバックグランドがあってこそ。

どの音楽にもバツをつけず、“ROCKはこうあるべき”という固定概念から離れ、差異を混ぜ合わせ“常に新しい自分達の音楽への創造にROCK(チャレンジ)”していく。

この創造の過程でのマニアックなほどの職人気質、メンバーとのせめぎあいも上手く映像化されていました。

フレディ・マーキュリー氏と言えば派手なパフォーマンスやセクシャルなスキャンダルだけが、メディアから流れてきていましたよね。

でも映画から、彼らがリスナーに支持されたのは、センセーショナルな歌詞やパフォーマンスで聴く人観る人の既成概念をぶっ壊しながらも、常に“主役=観客”で彼らの想いに寄り添って一緒に創り上げる観客視点があったからこそ、だと知りました。

観客を真ん中に置くパフォーマーへの変容-そこには育った家庭の宗教観との葛藤、ルーツを否定したが故の精神的な不安定さ、そこに付け込む人間模様と苦悩…その道のりがあってこそ。

そして観客と一丸となった圧巻のパフォーマンス1985年LIVEAID。

マジョリティの暴力、正しさの暴力、権力の暴力、既成概念の暴力。

当時の英国で、ペルシャ系インド人として生きること、歌手としての成功を収めること、さらにゲイとしてのセクシャリティで生きること…

どんなに強い偏見や差別があったでしょう?

どんなに家族や宗教起因の罪悪感があったでしょう?

成功後の金と地位を自らも暴力として使った時期を経て、自分自身と音楽を取り戻すストーリー。

両面の痛みと多様性を知るひとだったからこそ、観衆を主役に置き、ただのキワモノでは終わらなかったと感じました。

QueenがBAND AIDのDo They Know It’s Christmasという「自分達の宗教や文化が世界の中心というカンチガイを高みから相手に押し付けながら、チャリティと言う良いひと気分におぼれた愚作」に参加しなかったのも、フレディ・マーキュリーの大いなる多様性への愛からの賢明な選択だったのだと思います。

一緒に映画を観た男性が音楽に詳しい方だったので、映画後にお食事をしながら、QueenのほかのバンドメンバーやRIOでの伝説のライブなどについて教えていただきました。

「すごくInspiringな映画!」そんな同じ感想でも、観るひとの視点や興味で、感じているものは全く違いますよね♪

そんな違いに大いに気づき、大いに楽しむ。

多様性と差異-それを受け入れる愛、相手目線で伝える愛、融合して創る愛。

私も大切にRockして行きたい。

フレディ・マーキュリー氏に敬意とアモーレを込めて、MINAKO

晩年のフレディ氏、穏やかで純粋な恋人・ジムハットン氏と♡♡♡いいなぁ〜